神秘的で「美談な?」お話

4/27は、オンライン配信限定のベビーマッサージアドバンスのブラッシュアップセミナーが開催されました。参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。

ベビーマッサージアドバンスとは、文字通り、ベビーマッサージベーシックの「発展編」で、以前は、ベビースキンケアという名称でした。

元々、ベビーマッサージの講座には、ベビースキンケアの内容を盛り込む予定でしたが、講座内容が相当なボリュームとなってしまうため、ベビマとベビースキンケアをあえて別講座としていました。

2017年おくるみタッチケア講座のスタートに伴い、講座内容を再編して、現在では、ベビーマッサージベーシックとベビーマッサージアドバンスの二本立てとなっております。

二本立てとは言いましても、ベビーマッサージアドバンス(ベビースキンケア)の内容はベビーマッサージとは切っても切れない関係にあります。まして、ベビーの肌に特化したスキンケア専用の講座は、世の中どこを探してもありません。

ところで、スキンケアやスキンケア剤にはかなりの「都市伝説」がつきまといます。特にインターネット上や、通販系CMは、消費者心理をたくみに利用した「売るための広告文句」が多く含まれるため、一般消費者にはその商品の本当の良し悪しがわかりにくいというのが現状でしょう。

ベビースキンケア講座開発時には、一般のママが、ベビーマッサージオイル選びをする際なども、「さまざまな情報に惑わされないでほしい」という願いも込められていました。

大人だろうが、赤ちゃんだろうがスキンケアに共通していることは、表皮の中でも角層のケアをするということです。(スキンケアの世界で、角層から下への作用、効果効能を謳うことは薬事法上もできません。)

表皮の基底部、基底層で生まれた基底細胞が、有棘細胞、顆粒細胞、そして角層細胞と形を変えて行くプロセスを角化と言います。注目すべきというか、驚くべきことは、この角層細胞は「細胞」と名乗ってはいるものの実は「死んだ細胞」であるということ。つまりスキンケアは、このわずか0.02mmの「死んだ細胞」に対してケアをするという、一見意味がないと思えるような行為なのです。

その角化ですが、細胞形態が変化するプロセスで、セラミド、ケラチンやそれらが分化、熟成して生まれる天然保湿因子(NMF)を作り角層を健康な状態に保つという、よく考えるとなんとも神秘的なことが行われています。

角化のプロセスが、内的、外的要因によりうまく機能しないと最終産物である角層にトラブルが発生します。ここで角層を補強するためのスキンケアの出番となります。赤ちゃんは、まだまだ未発達なため、このプロセスが大人よりうまくいきません。だから、赤ちゃんこそスキンケをしなければならないのです。

角層は「死んだ細胞」と言いましたが、角化が正常であれば潤いが保たれた状態で「死んで」います。表皮の細胞は形を変えながら最終的には死んで剥がれ落ちてしまうのですが、そのプロセスでセラミドやNMFなどの潤い成分が生まれていいく…「自分は先に死ぬから、残されたみんなには潤いを残していくよ!」と、セラミドやNMFはまるで先人たちの置き土産のようで、なんとも「美談な?」お話だと思いませんか?